生体細胞の活動は、様々な種類のタンパク質から作られた機械(分子機械)によって維持されています。
分子機械には、自ら歩行的な移動により物質を運ぶものや、モーターのように一方向に回転して、ATPを合成したり細胞内外のイオン差を調整するポンプのような動作をするものがあります。
このような分子機械は、熱揺らぎなどがある状況において高い効率で動作することが知られており、依然その原理はよく分かっていないようです。
【筒、星野、2011】は、そのような人工分子モーターを念頭におき、確率共鳴に基づいた数理モデルを用いて、一方向の偏光をもつ弱振動外場により一方向の回転を生成するしくみ考察しました。
より複雑な人工分子機械のデザインを念頭においた数理モデルの提案および解析も行っていこうと考えています。
助教 筒 広樹 | |
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