集中講義「複雑系力学特論II」のお知らせ

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集中講義「複雑系力学特論II」

講師 寺前 順之介 氏 大阪大学大学院情報科学研究科

日時:
・12月 3日(火)3,4,5限目
・12月10日(火)3,4,5限目
・12月17日(火)3,4限目 (最後のコマは研究者も対象としたセミナー形式の予定:セミナーの詳細

《参考》3限13:00~14:30/4限14:45~16:15/5限16:30~18:00

場所: 京都大学吉田キャンパス 工学部総合校舎1階 102講義室 マップ(53の建物)

講義の概要
生命現象の多くは揺らぎと不可分に見え,生命が実現する様々な機能は揺らぎをうまく使いこなして実現されているようにみえる.それらはノイズを抑制して高い効率を実現する既存の工学的手法とは対照的であり,その解明は全く新しい工学を可能にすると強く期待させる.この講義では,ゆらぎを扱う基礎的な理論手法を概説し,生命現象(特に神経情報処理)においてゆらぎが生み出す非自明な効果を解説する.今回の講義では確率微分方程式を中心にして,まず確率微分方程式やフォッカープランクなどの導入を丁寧にしてから,神経系(や他の生物現象)と非線形振動 子の確率的挙動の理解(ノイズ同期等),あるいはそれに関連する情報処理(非線形フィルター,連続時間ベイズ等)の解説を行う.具体的には以下の話題を中心に最先端の研究成果を含め適宜取捨選択する.講義は柔軟に行うので予備知識は特に必要としない.

  • 神経情報処理における揺らぎの機能的意義
  • 確率微分方程式
  • フォッカープランク方程式
  • 振動子におけるノイズ誘起現象(ノイズ同期)
  • 神経細胞におけるゆらぎ
  • 予測・推定に関する情報処理(非線形フィルターや連続時間ベイズ)

問い合わせ先:青柳 富誌生 aoyagiあっとi.kyoto-u.ac.jp (あっとは @ に変更して下さい.)