講演会「脳の自発揺らぎと大規模システムにおけるノイズの意義」寺前 順之介 氏(阪大情報)

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「非線形・統計力学とその周辺」セミナー

学外の方や,スタッフも含め多くの方の参加があり,活発な質疑もあり,盛況のうちに終了いたしました。
ありがとうございました.

講演題目:脳の自発揺らぎと大規模システムにおけるノイズの意義
講演者: 寺前 順之介 氏 大阪大学大学院情報科学研究科
日時:2013年12月17日(火)14:45ー16:15頃まで
場所: 京都大学吉田キャンパス 工学部総合校舎1階 102講義室 マップ(53の建物)

講演の概要
大脳皮質の神経回路ネットワークでは,生物が何の感覚刺激も受けず何の運動もしていなくても,不規則で乱雑な自発的な神経発火活動が常時続いている.この活動は単なる脳の背景ゆらぎに思えるが,実際には我々の認知に影響を与える無視できない存在である事が実験的に示唆されてきた.しかしこのゆらぎが神経情報処理にとってどのような機能的意味を持つのかは未解明の課題であった.このセミナーでは大脳皮質のネットワーク構造を基盤とする事で,背景ゆらぎの機能的意義の一端が数理的に解明された最近の研究成果について紹介し,ゆらぎの動力学的性質と機能的意義の関係などを議論する.さらに脳を含む他の大規模システムにおけるノイズの機能的意義についても議論する.

参考:なお本セミナーはに伴い,集中講義「複雑系力学特論II」最終コマに研究者も対象として最新の研究を紹介する趣旨で開催するものです.学生だけで無く興味をお持ちの研究者も自由に参加出来ます.

問い合わせ先:青柳 富誌生 aoyagiあっとi.kyoto-u.ac.jp (あっとは @ に変更して下さい.)